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国指定: 熊谷家住宅  
執筆者: admin
発行日付: 2006/5/15
閲覧数: 6559
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●国指定重要文化財:建造物

くま や け じゅう たく
熊谷家住宅

指定年月日 昭和49年5月21日
所有者 財団法人 熊谷美術館
所在地 萩市大字今魚店
員数 4棟

 熊谷家は藩政初期ごろ熊谷村(現萩市川上)から萩城下に移ってきた商人で、宝暦4年(1754) 分家の初代熊谷五右衛門芳充が萩藩の御用達として召し出され以来、代々問屋と金融・仲買・製塩を業として栄えてきた豪商であった。
 現在の住宅は明和5年(1768)に新築したもので。広大な屋敷に主屋のほか離れ座敷、土蔵など10数棟が建ち並んでいる。

【主屋】
 主屋は桁行 14.7m、梁間 15.8mの大型町屋である。屋根は切妻造り桟瓦葺きで道路に南面しており、東側には後に設けたと思われる茶屋・式台等が突出している。平面は桁行を3等分して西側を通り土間とし、床上部は梁間を4等分して二間半に2間の部屋が8室整然と並ぶ部屋割になる。特に土間廻りは、丁寧に仕上げた太い梁を縦横に架け渡した豪壮な構成をみせている。

【離れ座敷】
 離れ座敷は北の庭を隔てて主屋の後方にある。数寄屋風の桁行 11.4m、梁間 7.1mの建物で、主屋より少し遅れて建てられたものと思われる。屋根は南北に棟が通る入母屋造り桟瓦葺きである。棟を西に向けてT字形に造り、西側は切妻造りにしている。以前はさらに棟が西に延びていたと思われる。

【本蔵】
 本蔵は桁行 15.1m、梁間 5.0m、2階建て、切妻造り本瓦葺きの土蔵で、離れ座敷の西側に並んで建っている。建築年代は主屋より古く、18世紀前半までさかのぼると思われる。

【宝蔵】
 宝蔵(金蔵)は主屋の東側にあり桁行 5.9m、梁間 3.9m、2階建て切妻造り本瓦葺きの小規模な土蔵で、石造りの地下室を備えている。建築年代は19世紀を下るものであろう。

 これらの4つの建物の中でも主屋は大規模で極めて質が良く、意匠も洗練されており、江戸時代後期における地方豪商の富を示す好個の遺例である。
 また、離れ座敷や蔵も、屋根構えを知るうえで重要な要素の一つといえる。

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