碇石は地上に現れた部分の高さ2.3m、前面の最大幅は34cm、横幅最大22cm、全長推定2.8mの不整方柱形の暗紫色砂質凝灰岩製である。
中央部両横に深さ約2cm、幅5cmの帯状の溝があり、裏にも25cm間隔で2本の並行する陰刻線が認められている。
元冠の碇石は全国で38か所、40個が確認されているが、そのほとんどが九州の日本海側、福岡県の博多湾を中心に佐賀県、長崎県で発見されている。山口県からは下関市大字神田上の江尻に碇石らしいものが見つかっているだけであるのでこの碇石は我が国の元寇遺物としては最東端に位置するものであり、 その点からも貴重な考古資料といえる。
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