萩城は、今から四百年前の1604年（慶長九年）に、毛利輝元によって築かれました。城づくりと同時に町づくりも進められ、萩が周防・長門の両国を併せた防長36万9000石の城下町として栄える一歩を踏み出したのです。江戸時代の萩藩は外様でありながら、実高63万石といわれている雄藩でした。日本の歴史上、「明治維新」前後は最も活気のある、多くの人材を輩出した時代ともいえ、その時中心となって活躍したのが萩藩です。吉田松陰、高杉晋作、木戸孝允、伊藤博文をはじめ多くの志士が日本を揺り動かし、近代国家の礎を築いたのです。1869年（明治元年）に萩城内の政事堂が藩校明倫館に移されると萩城は機能を失い、1874年（明治七年）に解体されました。